災害に強い家とは

九州は自然災害が多い地域です。台風・集中豪雨、熊本地震のほか、佐賀県内でも記憶に新しい2021年8月の大雨など甚大な被害を受けた地域が多く見られました。どのような家が災害に強いといえるのでしょうか。マイホームを建てる前に押さえておきたい災害に強い家についてご紹介します。

優先的に備える災害は「地震」と「水害」

一口に災害といっても、その種類はさまざまです。代表的なものとして、地震・津波・台風・洪水・竜巻などが挙げられます。基本的には、優先順位の高いものから対策を講じるべきといえるでしょう。優先順位を評価するうえで参考になるのが、過去に起きた災害の被害の大きさです。甚大な被害を及ぼした災害は激甚災害に指定されています。(記憶に新しいのが佐賀県内で2021年8月11日から降り続いた記録的な大雨の被害ですが、激甚災害に指定されています。)つまり、激甚災害を参考に優先順位を決めれば、効率よく災害に対処できると考えられます。

内閣府が発表している「過去5年の激甚災害の指定状況一覧」によると、平成28年から令和3年までの間に激甚災害(局地激震災害を除く)に指定された災害は豪雨14件、地震2件です。多くが梅雨前線や台風による豪雨となっています。地震の件数は少ないですが、甚大な被害をもたらす恐れがあるため無視はできません。以上の結果から、マイホームを建てる方は、豪雨と地震への対策を優先して備えるべきと考えられます。

災害に強い家とは

では、災害に強い家とは、どのような家なのでしょうか。基本的には、以下の2点を実現する家と考えられます。

・災害の被害を最小限に抑える
・災害後もマイホームで生活を継続できる

最も重視されるのは、災害の被害を最小限に抑えて家族を守ることです。そのうえで、被災後もマイホームでこれまで通りの生活を続けることができれば理想的といえます。例えば、大きな地震が起きても損傷せず、地震後の停電や断水にも対処できる家は災害に強い家といえるでしょう。

災害に強い家を建てる4つのポイント

災害に強い家を建てるためチェックしたいのが、土地・家の構造・間取り・住宅設備の4点です。
具体的に、どのような点にこだわればよいのでしょうか。

◆水害・地震に強い土地

・水害に強い土地

一般的に、海や川から近い土地、周辺よりも低くなっている土地は、水害に弱いと考えられています。ただし、これらに該当しないからといって安心はできません。集中豪雨で排水能力を超えた雨が降ってその地域が浸水してしまう内水氾濫が発生する可能性も検討が必要です。水害が起こりやすいエリアでは、土地選びを慎重に行わなければなりません。

・地震に強い土地

地震に関しては、地盤が柔らかい土地が弱いと考えられています。揺れが大きくなりやすいうえ、液状化現象や地盤沈下が起きる可能性もあるからです。水が溜まりやすい低い土地や沼地などは、地盤が柔らかい傾向があります。基本的には、地盤の硬い土地を選ぶべきといえます。

※ハザードマップで災害リスクをチェック!

佐賀県内で起こりやすい災害は、国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト」で確認できます。具体的には、洪水・内水氾濫・土砂災害・地震・津波などのリスクを確認できます。
例えば、佐賀市地震ハザードマップには、大きな被害をもたらすと想定されている佐賀平野北縁断層帯地震における地域別の揺れやすさ・液状化危険度などが掲載されています。ハザードマップなどを活用して、災害に対する土地の強さを評価することができます。

▼佐賀県内のハザードマップ例

ハザードマップポータルサイトで確認可能です。(国土交通省運営)

◆家の構造

災害に強い土地を見つけたら、災害に強い家を建てたいですね。そこで重要になるのが家の構造です。

水害に強い家は、「浸水しにくい構造」となっています。浸水しにくい構造は、敷地全体を高くする盛土、家の基礎を高くする高床、防水性の外壁を設ける建物防水などの方法があります。もし水害にあい、浸水した家屋を元通りにする労力を考えると考慮しておきたい部分でもあります。

※樋渡建設では地盤面を高めに設定

樋渡建設では地盤面を通常の住宅よりも高めに設定。「道路面から70cm以上高い位置に床がある」を基本としています。また、浄化槽・下水問わず、汚水や雑排水が逆流して、宅内へ侵入しないように、逆流防止弁を標準取り付けしています。

また、地震に対する家の強さは耐震等級で評価できます。耐震等級は、地震に対する構造躯体の倒壊、崩壊などのしにくさを表す指標です。
地震に強い家を建てたい場合は、耐震等級3を選ばれることをおすすめします。

※樋渡建設では基準の1.5倍の耐震等級3を基本とし、制振装置も標準装備

樋渡建設では、建築基準法で定められた基準の1.5倍の耐震性能をクリアする耐震等級3を基本としています。また、それだけでなく制振装置も標準装備しています。地震は備えが肝心です。地震が起きても家が家族を守ってくれる。そんな家を建てたいですね。

■耐震等級1
震度6強から7の地震では倒壊しない。
建築基準法で耐震等級1が義務付けられている。
震度6強から7程度というと東日本大震災、阪神淡路大震災、熊本地震の揺れ。
■耐震等級2
等級1で想定する地震の1.25倍に耐えられる。
病院や学校等の耐震性能。
■耐震等級3(樋渡建設基準)
等級1で想定する地震の1.5倍に耐えられる。
消防署や警察署など防災の拠点となる建物の耐震性能。長期優良住宅では耐震等級2相当以上の強度が求められます。

◆水害・地震に強い間取り

地震に対しては、壁が多いほど強くなる傾向があります。構造計算(許容応力度計算)をしていれば問題はありませんが、吹き抜けなどは壁が少ないため基本的に地震に対して弱くなります。また、野外へ安全に退避できる間取りにしておくことも重要です。例えば、部屋の出入り口付近に大型家具を設置する間取りだと、逃げ道を塞がれる恐れがあります。万が一に備えて、安全に退避できる間取りにしておくと安心です。

※樋渡建設では強度をより確実にするために構造計算(許容応力度計算)を実施

通常2階以下の木造住宅では、強度に対して簡易計算しか行いません。樋渡建設ではより確実に強度を確認するため構造計算(許容応力度計算)を実施、壁の量だけでなく、災害時に建物にかかる力の検証などもしっかりと行い、より安心いただける家づくりを行っています。

◆住宅設備で災害に強い家に

災害に備えて住宅設備を選んでおくことも欠かせません。例えば、床下に水道配管と直結した貯留槽を取り付ける飲料水貯水システムを設置しておけば、災害で断水したときも飲料水や生活水を確保できます。あるいは、太陽光発電・蓄電システムを導入しておけば、停電時も電気が使えます。身近なところでは、シャッターも災害対策に有効です。暴風による飛来物から窓を守れます。災害に備えて、必要な住宅設備の設置も検討しましょう。

※樋渡建設では雨戸・シャッター、太陽光発電・蓄電池を標準装備

当社では、災害対策として南側窓へのシャッターの取付を標準化。また、吹抜などシャッターが取り付けられない窓には、防犯ガラスで対策を行っています。さらに太陽光発電・蓄電池を標準装備。普段の生活での光熱費の削減はもちろんのこと、災害時には大きな支えとなってくれます。

災害に強い家づくりで優先するべきは「土地」と「家の構造」

すべてにおいて万全の対策を講じられれば理想的ですが、予算にも限りがあるため現実的には難しいことが多いでしょう。4つの中で優先するべきと考えられるのは、土地と家の構造(間取りを含む)です。ほとんどの設備は後から取り付けられますが、土地と家の構造を後から変更することは基本的にできません。例えば、地震のリスクが高い土地を地震のリスクが低い土地に変えることは不可能です。したがって、まずは土地と家の構造に予算を投入するべきと考えられます。設備に関しては、後から取り付けられないもの、後から取り付けると大きなコストがかかるものを優先するとよいでしょう。

災害に強い家づくりは樋渡建設にお任せください!

家を建てるときに優先して備えるべき災害は水害と地震です。水害と地震に強い家は、土地と家の構造(間取り)、住宅設備についてより考慮することで実現することができます。樋渡建設では、耐震等級3はもちろん、制震システムまで標準搭載。繰り返しの地震にも強く、もしもの時に家族が安心して生活できる家づくりを行っています。また、防災や土地選びについても様々な情報ご提供、アドバイスをさせていただいていますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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